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中部インフラDXセンター視察研修会

 7月28日に南信防災情報協議会主催による「令和4年度中部インフラDXセンター視察研修会」に参加しました。名古屋ドームが目の前に見える愛知県東区にある「中部インフラDXセンター」施設にて研修を行いました。

 現在、様々な業種で盛んに進められているDX(デジタルトランスフォーメーション)、DXとは海外の偉い教授さんによって提唱されたIT(科学技術)を利用して従来事業をIT化するといった意味合いの言葉で、今回の研修では従来事業とITとの融合を目の当たりにしました。

 研修内容は主に下記3項目で最後に意見交換会が行われました。

 

①     中部地方整備局のDX取り組み説明

建設産業の現状、BIM/CIMやICT施工の取組・事例、DXの推進について現状をお聞きしました。中でも今後、少子高齢化の流れで労働人口の大幅な減少、頻発・激甚化する自然災害等により、仕事は増えるが労働力は減るといった問題をDXによる業務効率化、生産性向上により労働時間の軽減、人手不足解消につなげるという話は現実問題の切実さ、DX導入の必要性を考えさせられました。

     ソフトウェア体験

 

 3Dソフト体験として川田テクノシステムのV-nasCleair及び道路設計オプションROAD-Kitを用いて、点群データから道路概略設計を行うデモをして頂きました、時間の関係上、体験操作は出来ませんでしたが、中心線、標準断面の設定にて縦横断計画が瞬時に作成されていく様は非常に便利だなと感じました。

     DX関連操作体験

 DX技術を駆使して試験運用している新丸山ダム建設現場での状況を説明頂き、実際に利用している関連機材の体験を行いました。

(1)  ウェラブルカメラ(スマートグラス)

 

カメラ付き眼鏡にて映像をレンズの部分に投影する機材で映像を離れた場所にいる方と共有することで、現場にいなくても現場の確認、検査が可能になる機器。

(2)  AR(拡張現実)体験

 

ポケモンGoに活用されている技術と同じで、画面を通して現実世界に座標で登録された配管等が写しだされます。

(3)  VR(仮想現実)体験

3次元設計データで作られた仮想現実へVRゴーグルを装着することでVRの世界に入り込み限りなく現実に近い体験が得られ、2Dで図面をみるより全体の出来形、細部の確認がより詳細に行うことが出来る。

 

ゴーグル装着者が見回すのにクルクル回ると接続コードが絡まるのでスタッフの方たちが大変そうでした。

(4)  遠隔操作技術(ロボQS)

 

重機の座席にパイプで構成され可動する枠組みを取り付け操作用無線機で遠隔操縦が出来るようにする機器。

〇研修の感想

 今回の研修ではインフラ整備に現在試用運用され、これから利用されていくであろうDXの世界を体験し、IT技術の発達により昭和時代の少年たちがみたSF映画やアニメの様な世界が世の中で現実になりつつ有るんだなと実感し、非常に驚かされました。

 

現地へ行かなくても現地状況が把握できたり、画面を通して3Dで計画が確認できることは移動時間が無くなり、蜜な連絡が可能となり現地状況をより詳細に確認できたりと非常に良いことだと感じた、ただ現状では3D計画を作成するのに多額の費用が必要であったり、計画から施工へのデータ受け渡しが円滑に行えない問題等もある様なので早期に導入して実業務で調整していくというよりはしっかりとした形が出来てから運用をしてもらいたいと感じました。

 

 一般の方にも予約制で体験が出来る様なので、興味ある方は工場見学の様な気分で行ってみてはいかがでしょうか?

 

 DX関連操作体験なんかは子供さんも楽しめると思いますよ。